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“親指の長さ”と“脳の大きさ”に予想外の関連性、2600人以上対象の研究で判明

2025-08-29 03:06:00
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人の親指の長さが、脳の大きさを決定する可能性があるという。新たな研究で、親指の長さと脳の大きさに“予想外の関連性”があることが判明した。 ドイツの研究で、2600人以上の成人のMRIスキャンを分析、親指が長い人ほど全体的に脳が大きい傾向にあることがわかった。PNAS誌に掲載された同研究は、多くの人が見過ごしがちな身体的特徴に、神経発達に関する手がかりがある可能性を示唆している。 脳容積が最も強く関連していたのは手の大きさそのものではなく、他の指に対する親指の比率であることがわかった今回の研究、この関連性は骨格成長に関わる遺伝子が幼少期の脳発達にも関与していることの反映と考えられている。 同研究を指導したマックス・プランク進化人類学研究所のフィリップ・グンツ教授はこう説明する。 「我々の研究結果は、一見無関係に見える特徴である親指の長さと脳の大きさが、発達生物学を通じて結びついていることを示しています」 一方で、統計的な相関関係が認められたものの、知能を予測する手段として親指の長さは信頼性に欠けると強調、認知能力に関しては、教育や環境、生活習慣といった要因が依然としてはるかに影響力を持つとした。 この発見は、微細な身体的特徴が人間の生物学的特性と広範に関連し得るという証拠を裏付けるもので、同様の遺伝経路が他の身体部位と脳構造を結びつける可能性について今後の研究でさらに探求できるだろうとしている。