ワクワクニュース

英国“Z世代の健康ブーム”で高齢者イメージの食品売上急増、甘いスナックから移行

2025-09-25 06:24:00
サムネイル画像
プルーンとオールブランの売り上げが、イギリスで急増している。 消化機能を上げる理由で、同国では時に高齢者のステレオタイプと結びつけられていた両食品だが、今回の人気の背景には「ファイバーマキシング(食物繊維の最大化)」と呼ばれるZ世代の健康ブームがあるという。 若年層のイギリス人が現在、高繊維食品を積極的に取り入れ、甘いスナックからひよこ豆やチアシード、プルーンといったものに鞍替えしていることが判明した。 英タイムズ紙によると、ネットスーパーのオカド社の販売データで、プルーンの売上高が過去1年で60%、フルーツファイバーシリアルが52%、スペルト小麦が59%上昇、Z世代消費者の62%が積極的に食物繊維摂取量を増やそうとしているのに対し、65歳以上ではわずか36%に留まることも明らかとなった。 同社のシニア栄養士チャーリー・パーカー氏はこう語る。 「食物繊維はこれまで軽視されることもありましたが、データが示すように認知度が高まり、摂取量を増やそうとする人が増えています。心強いのは、その手段としてシリアルや豆類、果物といった身近でシンプルな食品を選ぶ人が多いということです。特に若い世代の関心が高まっていることから、食物繊維が健康全般に果たす役割が広く認識されつつあるのは喜ばしいことですね」 ちなみにイギリス国民保健サービス(NHS)は1日30gの食物繊維摂取を推奨しているものの、それを満たしている成人は20人に1人未満となっている。 一方でTikTokのインフルエンサーらが、チアシードチョコレートムースやひよこ豆ブラウニーといった話題のレシピをシェアしつつ、フォロワーに1日50から100gの摂取を促している状況だ。 食物繊維が満腹感をもたらし、肥満リスクを低減、大腸がんを含む慢性疾患の発症確率を下げる点で専門家の意見は一致しており、世界保健機関(WHO)は、高食物繊維食が大腸がんリスクを最大30%低減できると述べている。 栄養アプリ「Zoe」の開発者の一人で、栄養学の権威として知られる英キングス・カレッジ・ロンドンのティム・スペクター教授は、腸の健康のために週に30種類の植物を食べるよう推奨。同アプリには、植物カウンターと食品写真をスキャンして健康スコアを算出するAIツールも搭載されている。