“尾崎豊ステージ飛び降り事件”など数々の伝説…日比谷野音、建替え再整備へ
2025-04-24 14:59:00

日比谷公園大音楽堂(通称:日比谷野音)が、再整備工事に着手するため、10月1日より使用休止となることがわかった。
大正12年(1923年)7月に、日本初の本格的な野外音楽堂として開設されて以来、幅広い音楽分野の公演や、数多くの舞台・行事などを催してきた日比谷公園大音楽堂。
このたび、建替え再整備することになり、10月1日より休止となるが、9月には「ロックの聖地」「フォークの殿堂」と言われ、数々の歴史を刻んできた「3代目野音」のクロージングとして、「野音」にゆかりのあるアーティストによる“ファイナルコンサート”を開催する。
また、愛着を持つオールドファンから若者たちまで、あらゆる人たちに最後の「3代目野音」を記憶に留めてもらうため、館内を開放し、自由に見学できる「日比谷野音オープンデー」も実施する予定だ。
☆野音の歴史
日比谷野音は、開設されたわずか2か月後に関東大震災が発生し、娯楽施設の壊滅した市内(都内)にあって、当時の市民生活に健全な娯楽を与える場所として、音楽会、舞踏会、野外劇、その他各種行事に利用されていた。太平洋戦争により一時休館したものの、戦後はロック、フォークの音楽会場として盛んに利用され、現在に至っている。
キャロルの解散コンサート、キャンディーズの解散宣言、尾崎豊のステージ飛び降り事件など、伝説のステージが数多く生まれただけでなく、日本のロック発展を目指して生まれた「10円コンサート」や女性ミュージシャンのみによる日本初のロック・フェスティバル「NAONのYAON」を開催するなど、日本の音楽発展に欠かせない“唯一無二の特別な聖地”だ。
東京のど真ん中で自然に囲まれる開放感、夕暮れから徐々に深まる暗闇とステージライトの美しさ、公共施設でありながら自由な気風などから、今も多くのミュージシャンに愛されている。
2度の改築を経て、現在は3代目大音楽堂として、2023年には開設100周年を迎えた。